STUDY

和衷協同 #03

いよいよ最終回です。

3.誰が生産するのか(工場)
一般的な流れは、凡そ以下の通り。
縫製工場→加工メーカー→検品会社→繊維商社→アパレルブランド

ここで疑問が生まれます。加工メーカーや縫製工場などは何をしているのか想像がつきますが繊維商社は果たして何をしているのか、という疑問です。つまり私たちは何をしているのか、と。
繊維商社は生産の取りまとめをしています。1.で決められた企画に基づき、2.で作られる各種材料を仕入れ、国内外の縫製工場に材料を送り込んで品質管理と生産管理を行い、アパレルブランドに納品しています。なかなか大変なのです。

会社単位で1人と考えると3.において関わる人は縫製工場からアパレルブランドまでで5人となります。

1~3で関わる人の合計は15人です。

1型作るのにどれだけの人が関わっているのか、単純に「型」をデザインする為にはディレクター、デザイナー、パタンナーがいれば十分です。然しながらそれぞれの役割に複数の人が関わっていることもあったり、資材や商品の配送まで含めるのであれば物流企業の存在が不可欠であったりと、実に多くの人が関わっています。今回は会社を1人として考えましたが、実際のところ会社には多くの人が働いているということは忘れてはいけません。

今回紹介したのはあくまで一例であって、今は様々な形態のアパレルブランドがあります。1と3の機能を1社で賄える企業もありますし、1人で複数機能を賄えるマルチプレイヤーもいます。2の中でもメーカー機能だけでなく問屋機能を持っている先もあります。いろいろな組み合わせがありますが、その組み合わせはブランドの数ほどあると言ってもいい程アパレル業界は複雑な業界です。

ここで綺麗に纏めて終わろうと思っていたのですが、私たちの倍以上長くこの業界に従事している上司から鋭い指摘が入りました。
「原料となる綿を生産する人、糸や生地の構成を企画している人、副資材をデザインする人、こういった人達の存在まで把握していますか?」と。
全てを把握していると思っていた自分たちにとってはグサッと突き刺さる言葉でした。
「お前たち、まだまだ甘いな。」というメッセージも含んでいたような気がします。関わる人たちをここで全て把握するのは難しいですが、少なくとも「アパレル業界にいる自分たちでも把握しきれないほど多くの人が関わっている。」という事実は皆さんに伝わってほしいと思います。

『1型作るのにどれだけの人が関わっているのか』というトピックは、私たちのように業界の中にいる人間にとっては、普段気にすることもなく気付くことが出来なかったトピックです。貴重な投げかけをして頂いたAnnautのフォロワーの方にこの場を借りて御礼申し上げます。

 

今後も私たちAnnautは皆さんと一緒にモノづくりを考え、学んでいきます。