STUDY

昔は今の鏡#02

「やるからには意味のあるものを作りたい」そう考えた金子は社内で同世代のメンバーを集めます。同期の長谷部(座右の銘 : 大器晩成)、一つ下の山中(座右の銘 : 楽しいより愉しむ)と米窪(座右の銘 : これを知る者はこれを好む者に如かず、これを好む者はこれを楽しむ者に如かず)です。何を作るのか決まっていない状態でなぜ私たちは集まったのか。それは全員がこれまで別々の経験を積む中で悩み、課題といったモヤモヤした気持ちを抱えていたからです。入社して6~7年が経ち、仕事に慣れてきた一方で溜まってきた疑問や問題に対し、自分なりの答えを発信する機会が漸く訪れたと直感で感じたからです。

コンセプトワーク
商社は単なる中間業者だ。商社は必要なし。世間ではこんな声が出ていることは勿論我々も分かっています。それでモノづくりの間に立つ仕事こそが我々の強みだと思います。そこで見てきたもの、経験は我々の財産だと胸を張って言えます。
どんなブランドを作りたいか、を考える前にまず自分たちが感じていることを本音で話し合いました。表現の仕方、具体例は違えど「ものづくりにおいて無駄やロスが多い」という考えは全員が持っているものでした。納品数を厳守する為に余分に手配され、結局使用することが無かった生地や下げ札といった洋服を作る為の全ての資材。せっかく作られても売れ残ってしまう商品。また、物質的なムダやロスだけでなく必要以上に細かい確認や作業に費やす労力的な点での無駄やロス。こういったものを沢山見てきたけれど何もできなかった、何もしなかった自分たち。だからブランド作りを通じてこれら実体験を発信したい。モノづくりにおける無駄やロスを無くしたい。こうしてコンセプトが決まったのが2020年5月中旬のことでした。
こんなにもスムーズにコンセプトが決まったことからしても、どれだけ私たちが同じ思いを抱えていたかが分かると思います。
この部分、とても大事ですので、もう少し細かく残しておきます。
ブランド作りの素人である私たちは、こうしてコンセプトワークを行ってきました。

◇ 毎週以下3点の議題を1つずつ徹底的にブレインストーミング、大量に出された意見から抽出されるインサイトを毎回纏める。×3回
(a) 問題意識の整理 / 日々の疑問点の整理 / 業界の常識の整理
(b) 市場分析 : 業界のトレンド分析を行い、必要に応じて取り込むことで時代錯誤感のないブランドを作る日必要がある。
(c) 自社の強み : 私たちだからこそ出来ることにポイントを絞ることによって簡単には模倣されないブランドを作ることが出来る。
◇ 夫々のインサイトを軸として理想とするブランド像を構築していく。

こうして大量に出されたキーワードからインサイトを整理してコンセプトワークを固めていきました。今現在すべてを実現できているわけではありませんが、これが私たちが目指すものです。

・ 従来の生産様式に囚われることなく、極力手間を削減することを目指し、今あるものだけを利用し、売れる確証のあるものだけを生産。
・ 作り場への対価により透明性を追求し、Made In Japanだけに拘らないモノづくり。
・ オープンなブランド作りを目指し、セールは決して行わず、その分高原価率(ハイコストパフォーマンス)な商品を展開する。
・ ホンモノの提供にこだわり、親近感を抱くことのできるクールなブランドを育てる。
・ 過剰なこだわりは捨て、無駄やロスを嫌い、作り上げた商品は何かしらのかたちで市場に提供する。
・ 消費者のマインドや習慣を学び、不便さの解消か、欲求不満の解消か、いずれかを解消できるブランドが好ましい。
・ 消費者にとって魅力的な(+αの付加価値のある)洋服を、確りと自分たちの言葉で説明していく。

ここから更にコンセプトワークに力を入れていきます。次回をお待ちください。