STUDY

昔は今の鏡#03

考え抜くこと
「モノづくりにおける無駄やロスを無くしたい」というコンセプトはこの後更に深みを増していきます。
モノづくりにおける無駄やロスを無くしたい

モノづくりの在り方を変えないといけない

消費の在り方も変えないといけない

自分たちが考える正しい価値観を発信し共感する人が増えることで実現させたい

無駄やロスを無くしたいのであればモノを作らなければいい。そう考える人もいるはずです。ただAnnautはモノづくりの在り方はモノを作ることでしか変えることが出来ない。と考えました。そもそもモノづくりの無い、消費の無い社会はあり得ないからです。
ここから私たちは更に勢いを増して話を進めていきます。「どんなブランドを作りたいか」が固まったあとは「誰に、どのようなテイストで、このブランドを届けたいか」を決めるときです。所謂ペルソナ作りです。
全ての人に届けたい気持ちは当然ですが、この気持ちはある意味とても浅はかで、伝えたいことが曖昧になり誰にも伝わらない可能性があります。確実に思いを届けて共感してもらう人を増やしていくことを目標として自分達と近い世代をペルソナとして設定することにしました。
ブランドのテイストは「自分たちがかっこいいと思うもの」を元にして固まりました。この思いの根底にはやっぱりファッションは楽しいモノでないと、という信念があります。どれだけコンセプトに共感してもらえても出来上がったモノがワクワクしないと意味がない。大事なことを伝えたいからこそ楽しみながら伝えたい、そう思ったからです。
ペルソナは決してブランドとしてこの人たちにしか買ってほしくない、というものではありません。ブランドを考えていく上での一つの参考に過ぎません。ブランドというものはそれぞれ自分たちの特長を持っていますが、押し付けるものでもないと思います。共感してくれた人がどのように解釈したのか、どのように自分の生活に取り入れていくのか自由だと思います。ブランドは世の中に出た瞬間からみんなの物です。「誰かも同じようなことを言っていたな」とここで気付いた方がいたら少し嬉しいです。そうです、この考えは芸術家岡本太郎から学んだものです※。
事実Annautの商品を購入して頂いたお客様の中には60代の方もいらっしゃいます。世代・性別問わず共感してくれる人がいる。これ以上に嬉しいことはありません。

当時実際に決めたペルソナとブランドテイストを紹介します。
【ペルソナ】
・ 25~35歳の独身男女
・ 4年生大学 を卒業して 仕事 は海外ともやりのある仕事をしている。
・ 若しく は所謂スタートアップ 系の企業に勤めているようなアグレッシブタイプ。
・ 社会人 にも慣れてきて自分なりに社会の課題や理不尽点を感じている。
・ 何か行動で自分の主張を表現したい年頃。
・ ただ あまり主張はし過ぎたくない 周りにバレたくない。
・ 特別裕福ではないが苦しすぎない程度のお財布事情。
・ 何を購入するにしてもしっかりと比較検討しながら自らが納得したものを主体的に購入するので世間一般には高いと言われたしても買う。

もう一度言いますが、ペルソナは決してブランドとしてこの人たちにしか買ってほしくない、というものではありません。ブランドを考えていく上での一つの参考に過ぎません。

【ブランドのテイスト】
・ 地球 環境 に優しいサスティナブルな取組み ×ちょっとワル ぽいストリートヴィジュアル。
・ プロダクトそのものは普遍的なデザインでモダンな大人ストリート。

実際に販売を開始したAnnautの商品を見るとブランドのテイストと一致していないことが分かります。このブランドテイストが決まった後議論を重ね「クリーンな日常」というキーワードが出てきたからです。これが第一弾のビジュアルに繋がっています。
正直少し真面目になり過ぎた気もしています。スポーツで例えるなら公式戦前に「いっちょかましてやるぞ」と意気込んでいた人間がいざ表舞台に出てみると経験の無さから委縮して当たり障りのない置きにいったプレーをしてしまった、そんな感じかもしれません。Annautは様々なテイストを出すことで様々なシーンで着用できることを提案します。どれもみなAnnautです。5月末から公開している2nd Visualではこれまでとは違ったテイストを打ち出しています。是非ご覧ください。1st Visualが好きな方、2nd Visualが好きな方、そして今後のVisualが好きな方、いろんな方に着て楽しんで頂きたいです。

次回はいよいよ最終回。

※岡本敏子(1999) 、『芸術は爆発だ! 岡本太郎痛快語録』、32ページ、 株式会社 小学館を参考。

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