PROJECT

きっかけ

デニムの生産には普通の洋服よりも多くのロスとムダが隠れています。店頭にあるデニム製品の多くには実はたくさんの加工がされていて、1つ1つが全く同じ品質で仕上がることは殆どなく、それがデニムの味であり、特徴でもあるのですが、激しい加工に耐え切れず壊れてしまうモノや加工が難しくて失敗してしまうモノがあります。着古したような色落ちやダメージを再現する加工は、その特性上環境への負荷が高い商材でもあります。
少しずつでも良いから何か始めることが出来ればと思っていた頃、クラボウ(倉敷紡績社(株))が開発したインディゴデニムの裁断クズを再利用した糸で作られるデニム生地に出会いました。この生地を使ってモノづくりをすれば、生地を裁断する工程で生み出されてしまうロスを減らすことが出来ます。この商品を通して製造工程のロスに着目して無駄を減らす取り組みを広げていきたいと思っています。

裁断くずから新しいデニム生地へ

通常、どんなに技術力の高い工場でも生地を洋服の形に裁断する際に出る端切れをゼロにすることはできません。処分されて洋服になることは無かった裁断くずを、綿状に戻し、新しいコットンとブレンドさせることによって再び新しい糸にしています。そのようにしてできた糸と、一部落綿※も使用している従来の製法で作られた糸を織り合わせてこのデニム生地は出来上がります。
1kgの繊維を染めるには約30Lの水を使うと言われており、これを少しでも削減することで環境負荷を減らすため、この生地は敢えて染色はせず、織り上がった生地をそのままの色合いで使用しています。
注※落綿とは、綿を糸にする工程でこぼれ落ちてしまう綿のことでそれを再利用しています。

生産背景

縫製工場にも得意なアイテムや不得意なアイテムがあります。日本のデニム生地を作る技術、縫製する技術、加工する技術、その全てが世界中で注目されています。つまり、デニム製品を作るのであれば日本は最適な地のひとつなのです。
今回は長年デニムを取り扱う縫製工場様との協業でモノづくりをしています。縫製した後は、柔らかい風合いを出す為に製品洗いをしていますが、最新の設備を使用することで従来の設備と比較して70%もの水を削減しています。

商品の魅力

インディゴデニムの裁断くずを再利用した糸と新しいコットンを混ぜて作る「メランジデニム」は、青と白が混ざって遠目には水色に見えるユニークな素材です。一般的なデニムのイメージと相反する軽さと柔らかさ、ナチュラルストレッチ性を備えており、着用した際も快適です。
そんなメランジデニムを使って、コーディネイトに悩んだ時にとりあえず手に取ってもらえる"DAILY WEAR"を目指したセットアップ2型を作成しました。オーセンティックなアイテムをベースに、リラックス感のあるゆったりしたシルエットや着脱しやすいドットボタンなど、現代的にアレンジしています。カップルや家族、友人同士でもシェアして長く愛用してもらえるように、幅広い体系の人が着られるよう袖や裾を捲って長さを調節しやすいようにこだわりました。

CLOTHLOOP

廃棄しない。循環する服へ。

例えば、ペットボトルが資源ごみとして各家庭から回収されるシステムはすでに出来上がっていて、再び色々な製品の原料に生まれ変わっていることはよく知られています。
しかし、不要となった衣料品は、ほとんどがそのまま廃棄されてしまっているのが現状です。
そこでAnnautは、回収した衣料品を再資源化する取り組み「CLOTHLOOP」を導入しました。
役割を終えたあとの衣料品を回収。
選別作業を行ったのち、再資源化が可能なものは、わた状に戻してから紡いで糸に仕上げます。
ペットボトルと同じように、衣料品が当たり前のようにリサイクルされ、循環するものになるために
──私たちは、これからの衣料品のあるべき姿を追求していきます。

CLOTHLOOPのしくみ

CLOTHLOOPのしくみ

生産者の責任として積極的に

傷んでしまった服や着古した衣料品を回収先へ着払いで送付していただき、選別作業を経てリサイクルします。
送付先、送付方法、その他詳細は下記リンクから。

CLOTHLOOP COM

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